2014年3月18日 (火)

梅の丘

家から歩いて5分ほどの所に、梅林の丘がある。

坂を上り切るとそこに、家が8軒ほど立ち並ぶ空間があり、その一番端にある。
晴れた冬にはくっきりとした富士山が見える。
そこの梅が満開である。
側を通るとき、梅の香がして、思わず鼻の穴を膨らましてしまう。
夫は、ピンク色の梅を見ると唾液が出るという。
梅ガムを思い出すから。
どこまで食い意地が張っているのだろうか。
「梅の木は食べないでよ」と言うと、
綺麗だとは思うのだけれど、身体が勝手に反応するのだからしょうがない、と。

昨日、いつものように梅の丘で立ち止まっていたら、
自転車に乗った2人のご婦人が通りかかり、ふと、降りた。
夕陽がまあるく、大きく梅の木を照らし出している。
しばらく見入っていたが、そのうちの1人が「そろそろ行かなくては」と。
するともう1人の60代半ばくらいのご婦人が、
「私はもう少し見ているわ」と。
「そうですか?」
「あなたまだお若いから。年取るとね、こういうのが良くて」
ピンク色の濃い枝垂れ梅の横に、薄ピンクの梅がある。
枝が上向きな薄ピンクの方が夫はいいと言うが、
私は枝垂れた方が好みかもしれない。
そのうち、夕陽のだいだいに梅の木が染まり始め、
輪郭がぼんやりと滲み出す。
ご婦人の後ろ姿が黄昏に溶け込み、
梅の精ではないかしら、と、ふと思う。



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2014年2月19日 (水)

柳宗悦の民藝運動は

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柳宗理の鍋やカトラリーは日々使っているけれど、   
お父上の方はあまり知りませんでした。
『民藝とは何か』
『民藝40年』
『工藝文化』
『美の法門』
民藝から「美」の基準を解き明かし、
さらに大乗仏教思想の「他力」の話までもっていく。深い。
物の善し悪しを見抜く眼が磨かれそうです。
日本民藝館は一見の価値あり。
宗悦さんは世界を知っていたからこそ、日本の手仕事に目を向けたのでしょうな。
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2011年4月15日 (金)

フェルメール「地理学者」とオランダ・フランドル絵画展

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友人にお誘いいただき、絵画展に行った。
学者好きとしては「地質学者」と銘打たれればもう行くしかない。
結局、フェルメールの作品はこの1点しかないという驚きの展示だったが・・・
他の作品が予想以上におもしろかった。
オランダの繁栄を誇示するようなアイテムが意図的に描かれていたり、
成金趣味の貴族の部屋に飾る商品としての絵画があったり。
当時の天文学者や地質学者は裕福だったようで、
その「裕福さ加減」を細かく表現してあったり。

何と言うか、
画家はけっこう「俗物」だったんじゃねえの、なんて思った。
遠近法の追究に命を懸けているような輩もいて、
そういう人はきっと職人肌だったんだろうなあと。
交易で長崎に届けられた地球儀もあった。
「ヤポンス・ロック(日本の着衣)」はステイタス・シンボルだったとか。
ハリウッドのスターがこぞってプリウスに乗る感じ?
いや、パリで禅が流行する感じかな。

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2010年11月14日 (日)

どこの写真だと思う?

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答え:有楽町!


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2010年4月15日 (木)

あそびば

休日に国立新美術館に行きました。
六本木という立地は苦手だけど、建物はいい。
外から見るよりも、中に入ると広く感じます。
感覚としては、大きな木の懐に入り込んだような。
絵画展を見に行ったわけではなかったので、
お庭で抹茶さくらオレを飲んで、
freeの美術図書館でのんびり。
そのあと、地下にあるミュージアムショップに行くと、
「つうがくろ」の写真集が展示してありました。
びっくり。
奇遇だな。
他にも、パラパラ漫画メモとか、枯山水セットとか、
ビニール花瓶とか、お面どんぐりとか、
心惹かれるものがたくさんありましたが、
とりあえず「ふたば画びょう」だけ、買ってみました。
かわいいぞ。
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2010年3月14日 (日)

ひたむきな才能

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北野武さん、フランス芸術文化勲章コマンドゥールを受章。
映画監督、コメディアン、芸術家(絵など)として。
授賞式でハグされて照れくさそうにしていたのが印象的だった。
フランス人が書いた自伝、ぜひ日本でも出版を!

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2009年9月24日 (木)

神の領域

伊勢神宮に行って参りました。ブームなのか、若い人が多かったような。でも、飾りを排除した清潔な感じが日本人らしくて良かった。神、いるな、あれは。朝食のドリンクセットとランチで食べた松坂牛は格別。しっかし、妹の旦那に絡み酒・・・不覚にもRimg0011_3
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2009年7月13日 (月)

モンドリアンくらいなら聞いたことあるけどさ

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図書館で新刊が出ていると、つい借りてしまいます。だって、新品なのにタダ。タダなのに最新版。私が読んであげなきゃ誰が読む(いや、わりと多くの人が読むでしょうけど)?というわけで、「現代アート、超入門!」なんていう俗っぽいタイトルの、けれど飾り気のない表紙の新書を借りてみました。Mond019_2
読んでみると・・・感動。元編集者が書いたというだけあって、ものすご〜くわかりやすい。取っ付きやすい。現代アートなんて全然詳しくないけれど、さらっと読めてしまいました。しかも興味深く。結局、文学も建築もアートも、時代がかって人間臭い。だからおもしろいんだろうなあ。

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2008年12月25日 (木)

ホールでしょ。

クリスマスは1日でワンホール以上食べちゃいますよ。と言ったらスイーツ好きの先輩がびっくりしていました。Rimg0041
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2007年11月24日 (土)

モーツアルト!

数年前からミュージカルにハマっている友だちのお誘いで「帝国劇場」に行って参りました。友だちの「心の王子様」が出演するとかで、何もわからぬまま着いて行くと・・・演目は「モーツアルト!」だということが判明。へえ、けっこうメジャーなのね、と思いながらも帝劇初体験を楽しむことに。で、気楽〜に見ているうちにあらら? 感動? いや感動。モーツアルトって「天才かなんか知らないけど貴族に媚びてて派手好きでいけ好かない奴」とばかり思っていたけど、実は悲しい運命の在野のお人だったみたいで。しかも主役の中川くんがすんごい上手。伝わってくるってのはこういうことか、と。それに内容とは関係ないのですが、姉役の高橋由美子(「永久にアイドル宣言」覚えていますか?)が30過ぎてこんなところで頑張っていたり。結構な年配の役者さんが輝いていたり。TVと違っていいと思うのは、「見てくれが良ければいい」って世界じゃないところでしょうか。やっぱり感動すると拍手の大きさもひとしお。ある意味、本当に実力の世界でありました。ちなみに友だちの「心の王子様」は山口祐一郎さんです。し、しぶい。Dsc014861_2
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